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黒船来航

幕末と呼ばれる時代が始まったきっかけは黒船の来航だと言われています。浦賀沖に現れた、日本人が見たことも無い巨大で煙を吐く真っ黒な船体の威圧感はもちろん、国交を拒絶すれば兵を率いて上陸するという脅しに、それまで自信満々で日本を支配していた幕府であったのに、4隻の黒船の来航により右往左往することに。そして翌年、幕府はペリー艦隊の要望を受け入れ開国を決断し、日米和親条約を締結することになりました。この弱腰の幕府を見て諸藩は幕府に従属することを渋るようになり、また黒船の武力を恐れ開国したことを恥に思った人たちの間で攘夷論が上がり「日本は古くから朝廷が治める神聖な国」という尊皇思想にも結び付き幕府の支配を揺るがすようになりました。黒船の威圧に屈した段階で既に徳川幕府の崩壊は始まっていたと言えます。そして開国派、攘夷派の間で数々の争いが勃発する時代が始まったのです…

開国を迫った理由は

日本を開国させたかった理由は捕鯨船の補給基地として日本を使いたかったからです。産業革命により欧米では夜も仕事ができるようランプをよく使うようになり、その燃料として鯨脂の消費量が増えたため捕鯨がさかんに行なわれるようになりました。日本沿岸は当時世界有数の鯨の好漁場だったため鯨脂を抽出するための薪や、船員たちの飲食物の補給をする基地として日本が欲しかったのです。アメリカから見れば産業のためのステップだったのですが、日本にとっては歴史が動く大騒動の始まりとなったのが黒船来航でした。

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