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戊辰戦争

日本最大の内戦と言えるのがこの戊辰戦争。同盟関係を保っている薩摩藩・長州藩を中核とした新政府軍と、旧幕府軍が戦い、明治新政府が勝利したことで日本を統治する政府として同政府が国際的に認められるようになりました。開戦のきっかけは「王政復古の大号令」の発令が大きなウエイトを占めています。これは天皇親政の伝統的な政権の成立を宣言することで、徳川家の新政府への参画を除外し、広大な領地の返上を求めることを意味します。つまり徳川家の息の根を止めるということなので、旧幕臣の強硬派にとっては怒りの骨頂。大阪を本拠とする幕府側は鳥羽街道を進撃し、京都を制圧する薩摩藩中心の勢力を攻めましたが、これも薩摩の手の内。薩長側は朝廷より「錦の御旗」を与えられ官軍となっていたのです。これに逆らうと賊軍になってしまうと、兵力・装備で勝っていた幕府軍は戦意が薄れ、しかも朝敵になることを恐れた総大将の徳川慶喜が江戸へ逃走。これらの経緯から、様子をうかがっていた諸藩も次々と新政府軍に従い戦力は増え続け、ついに旧幕府軍は降伏。江戸開城決定し江戸幕府は滅亡しました。300年の太平の眠りから覚め、新しい世へと行動を始めた瞬間です。

「最後の戦い」と信じて

江戸は制圧したものの、まだ北関東や東北地方に新政府への抵抗勢力が残っていました。新政府軍は上野寛永寺に立て篭もる彰義隊をせん滅し、東北へ侵攻。越後の長岡藩や東北の諸藩は同盟を結成し対立しましたが、新政府軍の降伏に追い込まれ東北地方も平定。残る北海道の蝦夷共和国も、本拠であった函館を制圧することで降伏。坂本龍馬も恐れていた約1年4ヶ月に及ぶ長い内戦では犠牲も多くありました。今度こそ真の太平だと信じ、国内で争うことが無いことを当時の人々も願ったことでしょう。

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